ロッキード・マーチン (LMT) 2020年度Q1 決算まとめ


概要

 世界最大の軍事企業。「F-35」や最新ステルス戦闘機などの軍事用製品を生産しており、売上高の約8割が米国政府向けとなっている。ミサイル&火器管制部門では、ミサイル防衛システムや「PAC-3」などを提供しており、その他にも商業・軍事衛星や戦略防衛ミサイルシステムなど幅広い製品を取り扱っている。

業績推移

通期業績(百万ドル)

 2019年度12月期決算では、売上高が前年比11.3%増の598億12百万ドル、営業利益が16.5%増の8545百万ドルドルとなり、売上高営業利益率は前年13.6%→14.3%とほぼ横ばいとなりました。

決算期 売上高 営業益 純利益 利益率
2017.12 49,960 6,744 1,963 13.5%
2018.12 53,762 7.6% 7,334 8.7% 5,046 157.1% 13.6%
2019.12 59,812 11.3% 8,545 16.5% 6,230 23.5% 14.3%

 

四半期業績(百万ドル)

 20年度第1四半期決算では、売上高が前期同期比9.2%増の156億5100万ドル、営業利益が7.1%減の21億2200万ドルとなり、売上高営業利益率は前年同期15.9%→13.6%に鈍化しました。

業績推移利益率

2019.12 売上高 営業益 純利益 利益率
Q1 14,336 23.2% 2,283 32.3% 1,704 47.3% 15.9%
Q2 14,427 7.7% 2,008 11.9% 1,420 22.1% 13.9%
Q3 15,171 6.0% 2,105 7.2% 1,608 9.2% 13.9%
Q4 15,878 10.2% 2,149 16.1% 1,498 19.6% 13.5%
2020.12 売上高 営業益 純利益 利益率
Q1 15,651 9.2% 2,122 -7.1% 1,717 0.8% 13.6%

セグメント情報

売上構成(2019.12)

売上構成は、主力の航空機事業が39.6%、ミサイル&火器管制事業が16.9%、ロータリー&ミッションシステム事業が25.3%、宇宙事業が18.2%となっています。

事業別業績推移(百万ドル)

 20年度第1四半期決算では、主力の航空機事業の売上高が前年同期比14.1%増収、ミサイル&火器管制事業が11.4%増収、ロータリー&ミッションシステム事業が0.4%減収、宇宙事業が10.5%増収となりました。

航空機ミサイル&火器管制ロータリー&ミッションシステム宇宙利益率

セグメント 19.Q1 19.Q2 19.Q3 19.Q4 20.Q1 前年同期比
航空機 5,584 5,550 6178 6381 6369 14.1%
ミサイル&火器管制 2,350 2,411 2,601 2,769 2619 11.4%
ロータリー&ミッションシステム 3,762 3,768 3,709 3,889 3,746 -0.4%
宇宙 2,640 2,698 2,683 2,839 2,917 10.5%

ポイント

 世界最大の軍事企業であり、売上高の約8割が米国政府向けとなっているため、米国の国防費の動向に注目しておく必要があります。米国の国防費は年々増加傾向にあり、それに伴い業績は拡大傾向にあります。主力の航空機事業では、「F-35」 などが高額であることから、その納入機数の推移にも注目しておいた方がいいでしょう。

企業サイト

https://www.lockheedmartin.com/en-us/index.html

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