概要
画像処理用のGPUを提供しており、ゲームやデータセンター、車載向けなど様々な事業を展開している。自動車部門では、トヨタやメルセデスベンツ、ウーバーなどと提携して事業を伸ばしている。ソフトバンクGが投資していたことでも有名。
業績予測
通期業績(百万ドル)
2020年1月期決算では、売上高が前年比6.8%減の109億18百万ドル、営業利益が25.2%減の28億46百万ドル、純利益が32.5%減の27億96百万ドルとなり、売上高営業利益率は前年32.5%→26.1%に悪化しました。
決算期 売上高 営業益 純利益 EPS 利益率
2018.01 9,714 3,210 3,047 4.82 33.0%
2019.01 11,716 3,804 4,141 6.63 32.5%
2020.01 10,918 2,846 2,796 4.52 26.1%
前年比 -6.8% -25.2% -32.5% -31.8% -
四半期業績(百万ドル)
第3四半期決算では、売上高が前年同期比56.8%増の47億2600万ドル、営業利益が50.8%増の13億9800万ドル、純利益が48.6%増の13億3600万ドルとなり、売上高営業利益率は前年同期30.8%→29.6%に鈍化しました。
同社の第4四半期決算予想は、売上高48億ドル(前年比54.6%増)、営業利益13億7,000万ドル(同38.4%増)となる見通しです。
決算期 売上高 営業益 純利益 EPS 利益率
20.Q3 3,014 927 899 1.45 30.8%
20.Q4 3,105 990 950 1.53 31.9%
21.Q1 3,080 976 917 1.80 31.7%
21.Q2 3,866 651 622 2.18 16.8%
21.Q3 4,726 1,398 1,336 2.12 29.6%
前年同期比 56.8% 50.8% 48.6% 46.2% -
セグメント情報
事業別売上構成 (2020.01)
事業別売上構成は、ゲーム事業が50.5%、プロ用ビジュアライゼーション(PV)事業が11.1%、データセンター事業が27.3%、自動車事業が6.4%、OEM・その他事業が4.6%となっています。
事業別売上高(百万ドル)
第3四半期決算での事業別売上高は、主力のゲーム事業が前年同期比36.9%増収、プロ用ビジュアライゼーション事業(映画スタジオなどプロの動画編集向け)が27.2%減収、データセンター事業が161.7%増収。自動車事業が22.8%減収、OEM・その他事業が35.7%増収となりました。GPU(画像処理半導体)の新製品「RTX30シリーズ」を9月に発売し、ニンテンドースイッチに供給している基幹部品の販売額が過去最高の水準になったことが、ゲーム事業の増収要因となっている。
セグメント 20Q3 20Q4 21.Q1 21.Q2 21.Q3 前年同期比
ゲーム 1,659 1,491 1,339 1,654 2,271 36.9%
プロ用ビジュアライゼーション 324 331 307 203 236 -27.2%
データセンター 726 968 1,141 1,752 1,900 161.7%
自動車 162 163 155 111 125 -22.8%
OEM、その他 143 152 138 146 194 35.7%
合計 3,014 3,105 3,080 3,866 4,726 56.8%
地域別売上構成(2020.01)
地域別売上構成は、台湾が27.7%、中国が25.0%、アジア太平洋が24.6%、欧州が9.1%、米国が8.1%、その他5.5%となっています。
地域別業績推移(百万ドル)
第3四半期決算での地域別売上高は、主力の台湾が前年同期比54.7%増収、中国が38.3%増収、アジア太平洋が26.0%増収、欧州が312.0%増収、米国が4.7%増収、その他が39.8%増収となりまた。
地域 20Q3 20Q4 21.Q1 21.Q2 21.Q3 前年同期比
台湾 838 854 813 954 1296 54.7%
中国 805 790 758 944 1113 38.3%
アジア太平洋 758 749 607 855 955 26.0%
欧州 216 239 254 698 890 312.0%
米国 236 297 497 240 247 4.7%
その他 161 176 151 175 225 39.8%
合計 3,014 3,105 3,080 3,866 4,726 56.8%
ポイント
エヌビディアは、ソフトバンクG傘下のアーム(2019年実績で売上高約1,800億円)を総額400億ドルで買収すると発表しており、買収に成功すれば、エヌビディアはGPUだけでなくCPU事業に進出することになる。買収完了予定は2022年3月までで、それまで各国の規制当局の審査を受けることになります。
企業サイト
https://investor.nvidia.com/financial-info/financial-reports/default.aspx