太陽誘電(6976)2020年2Q決算まとめ

概要

 主力のコンデンサは小型大容量タイプに強みを持つ。小型大容量タイプの世界シェアではトップの村田製作所に次ぎ、韓国セムコ社と並び2位。
 材料技術、積層技術、回路設計技術、生産システム技術など多岐にわたる要素技術を基にセラミックコンデンサ、インダクタ、通信フィルタなどを開発・生産・販売している。スーパーハイエンドと称する高付加価値製品の開発に注力しており、スマートフォン向けが主体だったが、自動車や一般産業向けへの拡販を図る。5Gで利用が進むと見られる高周波に対応した通信用フィルタの需要拡大に期待。

業績予測

通期業績(単位:百万円)

 今期業績予想では、売上高が5.7%増の2900億円、営業利益が7.8%増の380億円に拡大し、売上高営業利益率は前年同期12.8%→13.1%に改善するとしています。 

決算期 売上高 営業益 経常益 純利益 EPS 利益率
2018.03 244,117 5.8% 20,221 63.3% 20,553 83.5% 16,355 201.3% 138.8 8.3%
2019.03 274,349 12.4% 35,237 74.3% 34,351 67.1% 23,687 44.8% 189.9 12.8%
2020.03 290,000 5.7% 38,000 7.8% 37,000 7.7% 25,000 5.5% 199.2 13.1%

 

四半期業績(単位:百万円)

 第2四半期決算では、売上高が1.0%減の732億73百万円、営業利益は22.7%増の107億3百万円となり、売上高営業利益率は前年同期11.8%→14.6に改善しました。

2019.03 売上高 営業益 経常益 純利益 EPS 利益率
1Q 59,576 10.2% 5,981 75.3% 6,896 56.0% 5,645 81.3% 47.9 10.0%
2Q 73,989 15.4% 8,722 62.6% 8,489 51.6% 5,335 25.1% 43.7 11.8%
3Q 73,963 12.0% 11,790 68.8% 11,404 72.9% 9,069 71.0% 73.3 15.9%
4Q 66,821 11.6% 8,744 96.0% 7,562 92.1% 3,638 -1.0% 29.2 13.1%
2020.03 売上高 営業益 経常益 純利益 EPS 利益率
1Q 68,635 15.2% 9,595 60.4% 8,846 28.3% 7,151 26.7% 56.3 14.0%
2Q 73,273 -1.0% 10,703 22.7% 10,330 21.7% 8,181 53.3% 64.7 14.6%



セグメント情報

①コンデンサ

積層セラミックコンデンサなどから構成されています。

②フェライト及び応用製品

巻線インダクタ、積層チップインダクタなどの各種インダクタ商品から構成されています。

③複合デバイス

モバイル通信用デバイス(FBAR/SAW)、電源モジュール、高周波モジュール、部品内蔵配線板「EOMIN™(イオミン)」、関係会社における実装事業などから構成されています。

④その他

アルミニウム電解コンデンサ、エネルギーデバイスなどから構成されています。

 

売上構成(2019.03)

 主力のコンデンサは売上高の内62%を占めており、フェライト及び応用製品が15%、複合デバイスが17%、その他6%となっています。

事業別売上推移(単位:百万円) 

 第2四半期決算では、主力のコンデンサ事業が1.1%増収、フェライト・応用製品が9.9%減収、複合デバイスが2.1%増収、その他が6.1%減収となりました。

2019.03 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
コンデンサ 36,184 21.6% 43,984 18.8% 47,363 22.1% 43,102 15.6% 170,633 19.4%
フェライト・応用製品 9,228 4.3% 11,926 4.8% 11,210 -4.6% 8,231 -8.6% 40,595 -0.9%
複合デバイス 13,208 -10.2% 13,161 -11.5% 10,783 -25.8% 10,778 -15.3% 47,930 -15.7%
その他 954 24.5% 4,919 485.6% 4,607 373.5% 4,709 -85.2% 15,189 -55.9%
2020.03 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
コンデンサ 43,338 19.8% 44,474 1.1%         87,812 9.5%
フェライト・応用製品 8,633 -6.4% 10,743 -9.9%         19,376 -8.4%
複合デバイス 12,523 -5.2% 13,437 2.1%         25,960 -1.6%
その他 4,139 333.9% 4,620 -6.1%         8,759 49.1%

 

製品別受注残高(単位:百万円)

 主力のコンデンサーの受注残は9.6%減となる一方、その他の事業では増加しています。

決算期 コンデンサ フェライト及び応用製品 複合デバイス その他 合計
2017.03 23,860 6,779 11,002 1,130 42,772
2018.03 41,989 5,695 8,291 232 56,209
2019.03 37,956 5,808 9,387 2,886 56,039
前年比 -9.6% 2.0% 13.2% 1144.0% -0.3%

 

地域売上構成(2019.03

 域別売上高比率は日本が11%、中国35%、香港16%、その他38%となっています。

地域別業績推移(半導体製造装置、単位:百万円)

 2019年度3月期の地域別売上高は、日本が26.8%増収、中国が4.0%減収、香港が20.9%増収、その他地域が24.3%増収と、中国以外は増収となりました。

決算期 日本 中国 香港 その他 合計
2017.03 22,114 -11.2% 100,326 -7.1% 37,459 26.1% 70,815 -8.9% 230,716 -4.0%
2018.03 23,134 4.6% 100,280 0.0% 36,593 -2.3% 84,107 18.8% 244,117 5.8%
2019.03 29,343 26.8% 96,256 -4.0% 44,240 20.9% 104,508 24.3% 274,349 12.4%

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