毎月分配型投信による不労所得構築法とは

今回は、毎月分配型投資信託を用いた不労所得構築法について解説していきたいと思います。

1.毎月分配型投資信託とは

 毎月分配型投資信託とは、株の配当金や債券の金利のように年2回しか支払われるのではなく、毎月決まった日に分配金を受け取ることができます。主に株型、REIT(不動産)型、債券型から構成され、分配金の利回りはリスクが高いほど増加する傾向にあり、株→REIT→債券の順に分配金は少なくなる傾向にあります。

 

2.分配型投信での正しい運用法とは。

 毎月分配型投資信託での運用において押さえておかなければいけないポイントは、「分配金で元本相当額を回収していくら残るのか」という点です。分配金で元本さえ回収できれば残った投資金額が利益となりますので、利益から利益を生み出す仕組みが完成するのです。

 毎月分配型で運用している投資家の多くは、分配金と元金を切り離して考えてしまいがちであり、元金が減ってしまうとと通売却してしまうケースが多々見受けられます。損益を計算する際には分配金を加味したトータルリターンを正確に把握しておく必要があるのです。

トータルリターン = 評価金額 + 普通分配金 + 元本払戻金

 

 基本的に毎月分配型投信から利益からの普通分配金と元金からの払戻金が混在します。長期間運用することで元本が減っていく商品性であるため、上記にあるように分配金での元本回収ペースが適正に維持されているのならば運用を継続すべきなのです。

 

3.不労所得を構築する手順

毎月分配型投資信託を選択する際には、以下の注意点に従って銘柄選別をする必要があります。

分配利回りが高い商品に投資する

  毎月分配型での不労租特構築には年単位の期間が必要となります。そのため、銘柄選別時にはできるだけ分配利回りが高い銘柄を選択し、元金回収までの期間をできるだけ短縮するようにしましょう。

 

分配原資が潤沢にあるか確認する

 分配金はそのファンドの運用成果次第で増減し、一度減配になってしまうと元金回収ペースが遅れてしまいます。そこで重要となってくるのが、分配原資が十分に蓄えられているファンドを選択することであり、これはファンドの運用報告書に記載されているので、銘柄選別時には必ず確認するようにしましょう。

 

分配金が引き下げられたら元金回収までの期間を再計算する

 分配金が減配された場合、その時点からあと何ヵ月保有すれば元本相当額を回収できるのかを再計算します。

 この手法による見直しのタイミングは、表面利回りが一桁台になり元金回収ペースが大幅に低下した時であり、その際は上記の注意事項を確認の上再度適格銘柄に投資し、元金回収までの期間を短縮するようにしましょう。

 

まとめ

 以上より、毎月分配型投資信託は将来的な不労所得を構築する上で非常に有効な手段ですが、株のようにすぐに収益化できないので、長期投資家向けの手法といえます。

 毎月分配型は、元本払戻金により資産が増えないと政府関係者からのコメントがあり、あまりいいイメージがないように思われがちですが、政府は「貯蓄から投資」へ資産形成を推進している立場なので、投資元本を減らしてもらっては困るのでこのような発言をしているのであり、決して毎月分配が悪いというわけではありません。

 要は投資する前に正しい考え方を身に付けているかどうかが重要となるので、毎月分配型の特性を理解したうえでとうしはんだんをするようにしましょう。